
東京発、京都へ!
文化自然遺産を巡るクラシックカーの旅
Rally Nippon 2011
東京発、京都へ!
文化自然遺産を巡るクラシックカーの旅
Rally Nippon 2011
「日本を元気に!」、そんな合い言葉で昨年秋にラリーニッポン2011が行われました。文化・自然遺産をクラシックカーで巡る4日間というこのイベントも今回で3回目。第1回から何人かのファウストも参加しています(モータージャーナリストである私も)。
そのコンセプトを簡単に紹介すると、クラシックカーに乗って東京から京都まで旅をします。そしてその間、文化・自然遺産を訪れ、日本の伝統美や力強さを再認識するというものです。参加者はもちろん、訪れるクラシックカーを楽しみにしている地元の方も多くいらっしゃいますから、その意味ではちょっとした地域の活性化にも役立っているようですね。それに海外からの参加者もいます。きっとそこにはクラシックカー自体が国際的な文化遺産であるという意味合いも潜んでいるのでしょう。訪れる場所場所でクラシックカーが映えるのは、そんな共通項があるからだと感じます。
東儀秀樹さんのオンボードカメラ:DAY1のスタートシーン
★【YouTube:FaustA.G.チャンネル】でもご覧いただけます(スマートフォンの方 はこちらがオススメ)
各チーム受付時に渡されたゼッケンを貼るなど旅支度を整えます。当日渡されたラリーブックの入念なチェックも必要。スタートはゼッケン順。時間を競うタイムレースではなく、それぞれ決められた時間にスタートしゴールするのがクラシックカーラリーのルール。
トップ写真:2011年10月21日、東京は靖国神社におよそ70台を超えるクラシックカーが集結。これから4日間におよぶ公道ラリーがスタートします。1日目のコースは靖国神社~馬車道~横浜マリンタワー~横浜元町~富士山宮浅間大社~山中湖~箱根とまわります。
さて、今年のラリーニッポンはおよそ70台の美しいクラシックカーが勢揃いしました。それこそ1920年代のブガッティやベントレーから70年代のBMWやフェラーリまで。きっとどの世代のクルマ好きが観ても、楽しめるに違いありません。個人的には57年型のACエースが気になります。
コースは前述したとおり、東京から京都間で、さまざまな“寄り道”をすることでおよそ1000km走ります。具体的には、東京の靖国神社をスタートし、富士山本宮浅間大社、駿府公園、伊勢神宮、多賀大社、比叡山延暦寺などをチェックポイントとし、京都市北区の上賀茂神社にゴールします。先々で歴史ある建造物を眺めるのも素敵なことですが、交通安全祈願も欠かせません。また、これ以外にもチェックポイントは数あるのですが、そこでは評議員の一人でもある雅楽師、東儀秀樹さんの生演奏もあったり。かなり趣のある演出が用意されています。
ちなみに、ラリー自体はタイムレースですが速さを争うものではありません。概ね、自分のゼッケンの予定時刻にチェックポイントへ入りスタンプをもらい、そこで短い距離を決められたタイムちょうどで通過するゲームを行います。これがかなり難しい。また全行程の道案内はスタート時に配られたコマ図だけですから、それを頼りにミスコースせず走り続けるというのも醍醐味です。交差点ひとつ間違えてそのまま走れば、修正するまでにたくさんの時間がかかってしまいますから……。
戦前のモデルで目についたのはベントレーやジャガー、MGといった英国車勢。エレガントなスタイリングが国の豊かさを反映しているように見えます。
では初日の模様ですが、靖国神社は今回が初のスタート地点となります。これまでは第1回が国立劇場、第2回が赤坂サカスでした。スタート前は各自でクルマのチェックを行ったり、当日配られるグッズから必要なものをピックアップしたりします。なんたってクラシックカーは荷物を積むスペースが少ないので大変。ドライバーとコ・ドライバーの2人×4泊分の荷物はそれなりに場所をとります。で、スタート前にドライバーズミーティングとセレモニー、そして決められた時間とともにゼッケンの若い順からスターティングフラッグが振られていきます。このときが一番の緊張の場面でしょうか。いよいよこれからだな! という瞬間でした。
初日のコースは東京および近郊にお住まいの方にはお馴染みとなります。都心から首都高速で横浜へ。マリンタワーでランチをとって箱根方面へ。宿はハイアットリージェンシー箱根でした。
2日目はクラシックカーラリーには珍しい移動手段が用意されていました。それは海上交通のフェリー。伊良湖から鳥羽までそれに乗ります。ここで問題がひとつ。臨時便も用意されていたそうですが、フェリーには出港時刻というものがあります。ミスコースばかりしていると、乗船時間に間に合わない。乗り遅れると4時間のドライブになるというから、参加者全員が必死でした。
1日目の終わりと2日目はあいにくの天気。それでも屋根のあるクルマは問題なく走れますが、もともと屋根のないクルマはけっこう大変! 2日目のコースは、箱根スタートで由比漁港~駿府公園~伊良湖岬~鳥羽とまわりました。
3日目の朝、鳥羽国際ホテルをスタートしたあとは伊勢神宮、多賀大社を巡って長浜ロイヤルホテルへ。1日目、2日目ともに300km以上走ってきたことを考えると、この日の行程はゆるいものでした。こういう日もありませんと。
最終日はさらに行程が少なくゆったりとした気分で走れます。琵琶湖大橋を渡り比叡山延暦寺でランチ。午後2時には上賀茂神社へゴール。4日間無事に走れたことの達成感を得るのはこのときです。みなさんいい顔をしていました。
夜は恒例のガラパーティです。汗まみれだった参加者もそうですが上賀茂神社の宮司さんもブラックタイで登場。昼間と違う顔を見せます。パーティのメインは4日間行ったチェックポイントでのタイム競技の表彰。今回はポルシェ356プリAに乗ったチームが優勝しました。よし、来年は狙うぞ! と今回も思った瞬間です。
ところで気が早いかもしれませんが、ラリーニッポンは2012年も開催されます。日程は2012年11月3~6日。今度は京都スタートで東京ゴールだそうです。ご興味のある方は是非。最新のスポーツカーもいいですが、味わい深いクラシックカーも乙なものです。クルマってこういうもんだったなぁ~、なんて忘れていたことを思い出させてくれます。まぁ、それなりに苦労はありますが、楽しいもんです。
筆者が駆る1973年式ジャガー Eタイプで巡るラリーニッポン4日間のダイジェ
スト。
★【YouTube:FaustA.G.チャンネル】でもご覧いただけます(スマートフォンの方 はこちらがオススメ)
ラリーニッポン2011
http://rallynippon.net/
日程:2011年10月21日~24日
コース:東京(靖国神社)→京都(上賀茂神社)の1都1府6県(東京、神奈川、静岡、山梨、愛知、三重、滋賀、京都)
主催:ラリーニッポン2011実行委員会
Text:Tatsuya Kushima(Motor journalist)
Photos:Rally Nippon
2012/01/19
地球最高の冒険者〈ファウスト〉たちを讃えよ! サイバードグループ・プレゼンツ「ファウストA.G.アワード 2015」開催概要
バトンが紡いだ未知なる40キロへの挑戦 中川有司 株式会社ユニオンゲートグループ 代表取締役&グループCEO / 株式会社セルツリミテッド 代表取締役
「至上の瞬間は、あらゆる時に訪れる」 G.H.MUMMの静かなる挑戦 ディディエ・マリオッティ G.H.マム セラーマスター
ネクタイを外したときに試される 男のカジュアルスタイルの極意とは ファウストラウンジ第10弾 「男の嗜み 〜ファウスト的 スタイリングの極意〜」