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ファウスト・ゴルフチーム活動報告
ACT4とのコンペ初対決は“油断大敵”

午前8時30分、昨晩から続く雨が霧雨となって残るなか、駿河湾を眼下に望む丘陵コース、富士エースゴルフ倶楽部へ続々と到着するファウスト・ゴルフチームのメンバーたち。
普段は個々に連絡を取り合いチームの目標であるパールオープンに向けた練習に余念がないメンバーが、今回、他のクラブとの懇親会を兼ねたゴルフ対抗戦を申し込まれて集結した。集まったのは9名。パールオープン予選に挑戦した西林基樹、浅野則之、井上盛夫はもちろん参加、他の6名も同じだけの技量を誇る精鋭だ。

 

6月6日、ファウスト・ゴルフチームとACT4・ゴルフチームによる初のクラブ対抗戦が開催された。ルールは、新リペア式で全員参加のコンペ部門と、両チームの上位5名同士によるグロス合計の対抗戦部門で競われる。会場に選ばれたのは静岡県にある「富士エースゴルフ倶楽部」。丘陵コースらしくアップダウンがあるが、絶景に恵まれ初心者から楽しめるコースとなっている。 今回、異種懇親会を兼ねて対抗戦を挑んできたACT4は、オペラを始め音楽をこよなく愛する大人のための知的好奇心マガジン『ACT4』を主体とした会員制クラブ。 集まったコンペ参加者を前にして、同誌編集長でクラブを主宰する佐藤真理子女史は「ACT4は女性会員も多く年齢層が幅広いので、みんなが楽しめるアクティビティとしてゴルフ部を新たに創設しました。この対抗戦は私たちにとっても初めての試みですが、アクティブなファウスト・ゴルフチームメンバーとの交流はお互いに良い影響があると思います」と対抗戦の意図を語った。 そして全10組37名による「ACT4×FAUST」の口火は切って落とされた。

 

キャプテン率いる
西林基樹、豊島豊、力石新二郎 組

 

9時2分、OUTのスタートホールに現れたのはキャプテンの西林基樹、豊島豊、力石新二郎の3人。今回、ルールにより男性陣は全員レギュラーティーでのスタートとなったが、これが後々ファウスト・ゴルフチームを苦しめることとなる。

まずキャプテンである西林がティーショットを打つ。両肩と腕の絞り込みで作られたトライアングルを崩さないスイングは、朝いちばんの影響か、若干乱れてボールが谷側のラフに入るトラブル。しかし、これで目が覚めたか2打目のレスキューショットは完璧。フェアウェイにボールを運ぶ。圧巻だったのは5番ホールだ。打ち下ろしとはいえ、グリーンまで345ヤードをワンオン!「あれは見事に決まったな」と本人も納得のショットを決めた。 続く力石は、3人についた大学ゴルフチームのキャディも「綺麗なスイングですね」と感心する、教科書に出てきそうな大きくやわらかにスイングアークを生かしたスイングで飛距離を伸ばす。だが、前半を回って「今日のゴルフは77点。初めて回るコースだと先が読めない。いきなりの挑戦はやっぱり難しいですね」と消化不良な部分があることを明かした。
そして、この3人のなかで、いちはやくコースに順応したのは豊島である。豊島は関東アマ大会などにも参加するファウスト・ゴルフチームのなかでもトップクラスの上級者。スウェーするようにして体重移動し、その力をボールへと伝えるスイングが特徴的だ。スタートホールをパーで乗り切ると、2番ホールでバーディー。3番ホールはボギーとなるが、4番ホール、5番ホールで連続パーを取り崩れる様子を見せない。そんな豊島であっても「ゴルフは想像力を必要とするスポーツだから、初めてまわるコースは想像力が働かない。思ったより大変です」とゴルフの魅力と同時に難しさを解説してくれた。

丘陵コースで若干狭いフェアウェイは、飛ばし屋の多いファウスト・ゴルフチームに正確なティーショットを求める。さらに普段はバックティーから打つところをレギュラーティーから打つとあって、距離感の違いから2打目のポイントをどこに置くかを考えた戦略的なショットが求められる。そんななか、豊島は14本のクラブを正確に使い分け、風の影響を受けにくい低い弾道で攻めていった。西林と力石も、狭いコースなりの攻め方を徐々に掴み、スコアを伸ばしていった。

 

忍耐のゴルフ
佐野知大、浅野則之、浜野拓二 組

 

西林たちから2組後ろ、9時16分にOUTをスタートしたのは、佐野知大、浅野則之、浜野拓二の3人だ。
野球をやっていたという佐野はスポーツマンらしく下半身が抜群に安定していて、スイングアークも大きく飛距離が伸びる。
ちょっとしたラフ程度ならまったく気にならないパワーはメンバーのなかでも突出している。しかし、そのパワーのために狭いコースを攻略するには、必要以上に自分のスイングを抑える必要がありストレスがたまる。


「今日のコースは僕には狭いですね。少しでもドライバーが曲がるとアウト。天候と相まってストレスが溜まります。忍耐のゴルフですね」と嘆く。
そのストレスによってティーショットだけでなく、アプローチショットやグリーンで簡単なミスを引き起こす。ゴルフがいかにメンタルスポーツであるかを再認識させられる。前半は曲がるドライバーに苦慮していたが、後半に入ると徐々にコースの特徴をつかんだか、スコアを取り戻していった。
チームの重鎮である浅野は、長いゴルフ経験を生かし7番ホールではバンカーショットからピンそば1mにつけ、さらに8番ホールではグリーンの傾斜と芝目を見事に読んでバーディーを決めるなど、スコアのまとめ方を熟知したベテランの味を見せる。しかし、後半最初の2ホールで連続トリプルボギー。ここで多くのプレーヤーは心が折れてしまいスコアを大きく崩していくのだが、経験を積み重ねた浅野は、12番ホールでバーディーを決め調子を取り戻し、その後も安定したショットを見せ、トリプルボギーの悪夢をすっかり振り払った。
浜野は佐野と同じく体格がよく、飛距離が出るタイプのプレーヤーだ。しかし、そのスイングはゆったりと丁寧に振り下ろすもので、あえて飛距離より方向性を重視したショットを見せる。だが、この日は雨の影響が残る重いグリーンに苦しんだ。スタート時間直前まで雨が残っていたため、徐々にグリーンは乾きだすのだが、結果、コースを回るごとにグリーンコンディションが変化する。しかも、丘陵コースの特徴か、それとも地盤の違いからか、グリーンの乾き方にもホールごとに差があり、毎グリーンごとに微妙なタッチに差が生まれる。これには多くのプレーヤーが苦しめられた。

 

ファウスト内でベスグロを出した
マーク川島、瀬口直嗣、井上盛夫 組

 

今回は対抗戦とはいえ、一緒に回る組は全員ファウスト・ゴルフチーム同士。やはりいずれ劣らずの負けず嫌いぞろい、自然“ファウストのなかで負けたくない”という気持ちがホールを進むごとに強くなってくる。スコアについても、まず「他のファウストの組はどんな感じか」とキャディーさんに確認を求めた。 ファウストでは最後の組で9時16分にINスタートとなった、マーク川島、瀬口直嗣、井上盛夫の3人は、スタートがINとOUTに別れてしまったため、状況がリアルタイムにつかめず、他のファウストメンバーの調子が多少なりとも気になったようだ。

そんななかマーク川島は、頭をしっかり残しながら肩を回転させたスイングアークも大きなショットを放つ。しかし、今回はレギュラーティーからのショットとあって、他の飛ばし屋メンバーと同じく、2打目のポイント探しに最初戸惑い、それが結果的にスコアにも響いてしまう。終日、忍耐力が求められるゴルフだったが、後半に入ると本来の腕前を発揮。柔らかいスイングで次々とナイスショットを決め、最後となったアウト9ホール目は見事なバーディーで締めた。
瀬口も柔らかいショットで各ホールを攻める。この組では、この日もっとも調子がよく、前半、後半ともに36と、ファウスト・ゴルフチーム内のベスグロを決めた。
そしてパールオープン予選にもチャレンジした井上も安定したスイングで攻めていたが、多くのメンバーが苦しんだように、初めてのコースで先が読み切れずスコアを落とすホールがあり、本来の実力発揮とはいかない部分も多かったようだ。

初めてのコース、高低差がある丘陵コース、狭いフェアウェイ、さらにスタート直前まで雨が残り、午後は晴れてグリーンを中心にコースコンディションが急激に変化する悪条件が重なったものの、ファウスト・ゴルフチームは全員が70~90台でスコアをまとめた。しかし、パールオープンを目指すならば、悪条件のときこそスコアをまとめる技量が求められる。自然に立ち向かうのではなく、自然に合わせていくプレーの大切さ。それを最後の最後に痛感することとなる。

 

試合に勝ってなんとやら

 

全参加者がプレーを終了し、パーティールームでは和やかにACT4とファウストによる談笑が始まった。ACT4主宰者の佐藤はファウストの腕前を手放しで褒め称えた。


「縁あって実現したこの対抗戦ですが、ファウストのみなさんは、本当に恰好よくて、アクティブな方々だと感じました。正直、対抗戦とは申しましたが、メンバー全体の腕前は圧倒的にファウストの方が上です。でもACT4は、芸術部門に強いので、今後もお互いに、様々な面で協力していければいいなと感じました。今後、ファウストとACT4が一緒にいろいろな活動をすることで『文武両道』というスタイルが確立するのではないでしょうか!」

そして成績発表。まず対抗戦の結果はファウストの上位5人の平均が76.8、同じくACT4は86.8でファウストの勝利となったが、個人部門でファウスト・ゴルフチームメンバーの笑顔が消える一幕があった。
新リペア方式の個人部門で優勝を果たしたのは1オーバーの73で回った豊島豊。上位10人中6人をファウストが占めたが、最後に行われたグロススコアの順位発表で、ACT4ゴルフ部部長の村上史晃氏が5アンダーの67という、驚異のスコアを叩き出したことがわかった。これにはファウスト・ゴルフチームも唸らざるをえない。
自身8位となり、ファウストを代表してパーティーでコメントを残した浅野則之は、今回の対抗戦をこう締めくくった。
「正直、最後の最後にやられたって感じですね。何事も油断大敵です。今回はそれを痛感しました。ACT4のみなさんは素晴らしい方々が多く、今回のコンペも見事な主催ぶりでした。次回は我々の主催ですが頑張らないといけないですね。プレーも大事ですが、こうした交流の場をきちんと作り上げていくことが大切です。今後もこの素晴らしい交流を継続していきたいですね」

『文武両道』。ACT4との交流はファウスト・ゴルフチームにとっても今後大きな財産となっていくだろう。どうしてもアスリートゴルフに目が向きがちだが、ゴルフはもともと紳士のスポーツであり、プレー以外の部分、とくに人との交流は大切だ。芸術に長けたACT4、アクティブな行動力に長けたファウスト、お互いの個性を尊重しあうことで、互いに成長していくことができるはず。次回の対抗戦はファウスト主催で予定している。

 

 

 

ファウストメンバーのゴルフクラブを紹介。

 

マーク川島

アイアンはテーラーメイドだが、ドライバーは「まるちゃん」ことプロゴルファーの丸山茂樹も使用していた“ツアーステージXドライブ340”を使用。ウェッジはタイトリスト、パターはスコッティ・キャメロンだ。

瀬口直嗣

ドライバーはキャロウェイ、ウッドはSYB、アイアンはゲージデザイン、ウェッジは開いた状態で操作しやすいとツアープロの間でも人気の“MTIタイプS”を使用。パターはオデッセイのブラックシリーズだ。

井上盛夫

ドライバーは8.5度のツアーバーナー、ウッドはツアーステージViQとテーラーメイドのレスキューTPを使用。アイアンはスリクソン。ウェッジはフォーティーン。パターはスコッティ・キャメロンだ。

西林基樹

ドライバーはハイパーERC、ウッドはX20、アイアンはXフォージド、パターはオデッセイとキャロウェイを中心にしている。唯一違うのがウェッジで、千葉文雄の研磨の美しさで人気が高い“ゾディア”を使用。

豊島豊

ドライバーは“テーラーメイドR9MAX”を使用。ウッドはR9とビッグバーサ。アイアンはテーラーメイドのTPフォージド、ウェッジはキャロウェイとタイトリスト、パターはオデッセイのホワイトホットだ。

力石新二郎

ドライバーはキャロウェイのレガシー、ウッドはタイトリストの909F2とキャロウェイ。アイアンはデュアルキャビティが特徴的なタイトリスト“AP2”を使用。ウェッジはクリーブランド、パターはオデッセイだ。

佐野知大

ドライバーはビッグバーサ、ウッドはロイヤルコレクションとテーラーメイド。アイアンはキャロウェイで3番アイアンから入れている。ウェッジはプロトタイプのフォーティーン。パターはオデッセイだ。

浜野拓二

ドライバーはミズノ。ウッドはミズノとタイトリスト。アイアンはタイトリストのZMフォージドMBを使用。ウェッジはフォーティーン。そしてパターはオデッセイのブラックシリーズNo.9を使用している。

浅野則之

ドライバーはテーラーメイド。ウッドはフェアラインツアーサクシードとタイトリストを使用。ドライバーは上級者にファンが多いツアーステージXブレードCB。ウェッジはテーラーメイド、パターはPINGだ。

Data

 

ACT4

http://www.impresario.co.jp/

 

富士エースゴルフ倶楽部

http://www.fuji-ace-golf.co.jp/

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