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貴方の“チャレンジ”が社会貢献に!
「JustGiving」で誰もがチャリティ企画を主催

今年1月12日に起こったハイチの大地震。その時、イギリスに住む7歳の男の子が21万ポンド(約3156万円)もの大金を被災者支援のために寄付しました。彼は決して裕福な家庭のご子息ではありません。ではなぜ、普通の少年がこれだけの寄付金を集めることができたのか――。その秘密は、英国で生まれた「JustGiving」というウェブサイトにありました。

日本版サイト初のチャレンジャーとなった元プロ野球選手の古田敦也氏。「ホノルル・トライアスロン」完走のチャレンジを成功させ、目標金額の30万円を超える寄付金を集めた。集まった寄付金は若者の自立を支援する「侍学園 スクオーラ・今人」へ寄付される。

実はこの「JustGiving」、今年3月9日から日本でもサービスをスタートしています。その最大の特徴は、今までは寄付をするだけだった人々を、寄付金を集める立場に立たせてくれること。つまり、このサイトを利用すれば、誰もが簡単にチャリティプロジェクトを立ち上げられる上、寄付金を集めて社会貢献することもできるのです。

では、具体的にどのような方法が用いられているのでしょうか。冒頭のイギリスの少年の場合、ハイチ救済を目的とした寄付金を集めるために、ロンドンの公園を周回する8kmのサイクリングに挑む計画を立てました。そして、そのプロジェクトを「JustGiving」のサイト上で発表したところ、チャレンジに共感した人々から義援金が殺到したというわけです。
寄付を募る方法は至って簡単。まず、“チャレンジャー”としてサイトに登録します。その際に、「○○大会で完走する」「毎日○○をする」「禁煙する」といった自分のチャレンジ目標を設定し、寄付したいNPO団体を選びます。チャレンジの内容そのものは、寄付先の団体の活動とまったく関係なくてもOK。あとは、自分のチャレンジの様子をブログやツィッターなどでレポートして、知人を始め多くの人々に寄付を呼び掛けるだけ。チャレンジに賛同した人々から集められた義援金は、手数料10%および決済に掛かる諸経費を引いた後、すべてが支援先のNPO団体へと寄付される仕組みです。ちなみに同サイトでは、チャレンジ目標を達成できたかどうかは問われません。「自分も社会の役に立ちたい」という純粋な気持ちと、それを応援する人の存在が大切なのです。

「JustGiving Japan」のトップページ。様々なチャレンジを、分野別に分かりやすく紹介。ツイッターとも連動し、多くの人々に寄付を呼び掛ける。チャレンジャーは、社会問題解決のきっかけを自らの力で作ることができ、挑戦へのモチベーションを高められる。サポーターは、共感した人を応援するだけで、社会貢献を行うことができる。

また、同サイトでは、どの団体に寄付してよいかわからない人のために、「自然」「子ども」「国際平和」など、17のカテゴリ別にNPO団体が紹介されています。選択可能なNPO団体は現在約150団体あり、すべて同サイトの審査基準を満たしたものであり、安心して寄付することができます。もちろん、未登録だけどぜひ応援したいという団体があれば、「JustGiving」に登録の申請をすることも可能です。

すでに多くの著名人が賛同
ファウスト的挑戦も続々!

実際に日本版サイトを覗いてみると、すでに我が国からも多数の“チャレンジャー”が参加している模様。元プロ野球選手の古田敦也氏や元マラソン選手の有森裕子氏といった著名人から一般の人々まで、多くの日本人が自らのチャレンジによって社会貢献への意欲を示し、結果を残しています。彼らのチャレンジの内容は「○キロダイエットする」というパーソナルなものから、レバレッジコンサルティングの本田直之氏による「トライアスロンレース・アイアンマン完走」といったファウスト魂をくすぐるものまで、実に多彩です。
本国のイギリスでは、サービスが始まった2001年からの9年間で1000万人以上が参加し、累計825億円を超える寄付金を集めたそうです。日本では、すでに270件以上のチャレンジが登録され、寄付額の累計は約315万円(6月1日現在)。まずまずの成果を上げているといってよさそうです。

一般財団法人ジャスト・ギビング・ジャパン代表の湯本優氏。プロアスリートであり、医師免許も持つ。「スポーツの力を、うまく社会に還元したい」と考え、「JustGiving Japan」をスタートさせた。
数々の国際マラソンで優勝を飾った、マラソン界のスーパースター瀬古利彦氏も賛同者のひとり。

ブログや、ツィッターなどの登場で、誰もが発言力と発信力を手に入れたこの時代。その力を社会のために役立てよう思うことは、至極真っ当な感覚といえます。そうした意味合いにおいて、「JustGiving」のように、気軽なチャレンジによって社会貢献できる仕組みは、まさに時節を得たものといえるでしょう。手始めに、同サイト上で共感したチャレンジャーに寄付することから始めてみるのも手です。欧米などの諸外国と比べ、まだまだチャリティに対する意識が低い日本ですが、このサイトが広まるに連れて新しい流れが生まれることに期待したいですね。

Data

JustGiving Japan
http://justgiving.jp/

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