いよいよ世界一周へ!
ソーラーインパルス2015年、挑戦へのカウントダウン
いよいよ世界一周へ!
ソーラーインパルス2015年、挑戦へのカウントダウン
「世界を変える探検」と銘打った空の旅が、いよいよ始動する。ベルトラン・ピカール率いるソーラーインパルスが長年目指して来た、太陽エネルギーを動力源とするSi2(ソーラーインパルス2)での世界一周への挑戦、「Round-The-World 2015」だ。ファウストA.G.でも始動から実に5年越しで追いかけて来たこのプロジェクトは、テストフライトも順調にこなし、いよいよ2015年3月1日、アブダビから世界一周をスタートさせる。
1999年、370時間24分をかけて世界初の気球による無着陸地球一周を成功させたスイス人の飛行家で精神科医のベルトラン・ピカール。日頃からエネルギー問題を憂慮していた彼は、日々悪化する地球環境への答えとして、石油をはじめとする化石燃料からクリーンな太陽エネルギーなど再生可能エネルギーへの転換を目指し、太陽エネルギーを動力源とするソーラー・プレーンの開発に着手した。
2003年、スイス連邦工科大学でその実現可へ向けてプロジェクトを発足し研究を開始すると、2010年にプロトタイプのSi1(ソーラーインパルス1)による初飛行を成功させた。以降、様々なステップを踏み、念願の新型機Si2による世界一周に挑戦する。
自らも操縦桿を握るソーラーインパルスのチェアマン、ベルトラン・ピカール。
今回の世界一周、「Round-The-World 2015」は出発地のアブダビを離陸すると、中国、アメリカ、西ヨーロッパ、北アフリカを経由しアブダビに戻る計画だ。各寄港地の詳細はまだ公開されていないが、寄港地ではパイロットの交代、機体の整備・点検を行う。この為、スケジュール的には4、5ヵ月かけて世界を一周することになるが、実際の飛行日数は25日間を予定している。
この革新的な一人乗りソーラープレーンの機体はカーボンファイバーで覆われ、ボーイング747よりも広い72mもの翼幅を誇る。機体重量は2,300㎏とほぼ普通乗用車と同等だ。両翼に埋め込まれた17,000枚の太陽光パネルにより搭載された4基のモーター(各17.5 cv)に太陽エネルギーを供給する。夜間飛行に備え、日中は633㎏のリチウムバッテリーに太陽エネルギーを充電し、実質的に無限の自律飛行を可能にしている。
ベルトラン・ピカールはこの挑戦の意義を次のように語っている。
「ソーラーインパルスは人を乗せる為ではなく、重要なメッセージを乗せる為に作られたのです。我々は人々が古き悪しき習慣を再考できるよう、この挑戦により技術革新と開拓者精神の重要性を証明したいと考えています。
今、世界は人間生活の質を向上させることが求められています。
クリーンテクノロジーや再生可能エネルギーはそれに対する一つの答えであり、これらは地球環境を保護すると同時に、産業界に新たな雇用と利益を創出することができるのです。」
2010年4月7日、テストパイロット、マルクス・シャーデルはプロトタイプのSi1で初の単距飛行に成功。高度1,000メートル、飛行時間87分。
http://www.faust-ag.jp/soul/contribution/soul038.php
2010年7月7日(7日に離陸、8日達成)、ベルトラン・ピカールのパートナー、アンドレ・ボルシュベルグは、ソーラー・プレーンによる世界初の夜間飛行に成功。同時にソーラー・プレーンとして絶対高度9,235m、連続飛行時間26時間10分19秒、上昇高度8,744mの世界記録を樹立。
http://www.faust-ag.jp/soul/contribution/soul050.php
2011年5月13日、第49回パリエアショーに招待され、スイスからフランス・パリ郊外のル・ブルジェ空港まで初の国際飛行を行った。飛行時間は13時間。
http://www.faust-ag.jp/soul/contribution/soul076.php
世界初、ソーラー・プレーンでの往復6,000キロ以上の大陸間飛行に成功。
2012年5月25日、スイスからスペイン・マドリードへ向けて出発。
2012年6月5日、マドリードからジブラルタル海峡を越えモロッコ王国・ラバトまで飛行し、大陸間飛行を成功させた。
http://www.faust-ag.jp/soul/contribution/soul112.php
2013年5月3日、ベルトラン・ピカールの操縦によりサンフランシスコを出発すると、各寄港地でアンドレ・ボルシェベルクと操縦を交代しながらフェニックス、ダラス、セントルイス、シンシナティ、ワシントンDCに寄港。各地で50を超すイベントに参加し、米国エネルギー省アーネスト・モニス長官やGoogle CEO、ラリー・ペイジなど政治家や企業家、一般市民に対して太陽エネルギーの啓蒙活動を行った。
そして、最終フライトのワシントンDC-ニューヨーク間では悪天候や翼の損傷というアクシデントに見舞われるも、2013年7月6日米東部時間23時9分、アンドレ・ボルシュベルグの操縦により最終目的地のニューヨークのジョン・F・ケネディ空港に無事着陸。
総飛行距離3511マイル(5,650.4km)、総飛行時間105時間41分、サンフランシスコを出発して以来、約2ヵ月をかけた空の旅だった。両翼に設置された12,000枚の太陽光パネルからの充電による太陽エネルギー以外の燃料は一切使用していない。彼らは改めてクリーンテクノロジーの信頼性と効率性の高さを証明した。
この挑戦の模様は500万人がライブ映像で視聴し、各種メディア報道により世界83億人に露出された。また、Si2やパイロットのベルトラン・ピカールとアンドレ・ボルシュベルクに会う為に7万5千人以上が各地のイベントに集った。公式サイトには1,900万件のPVが記録された。
絶対高度:9,235m(30,300ft)、連続飛行時間:26時間10分19秒、世界初の有人ソーラー・プレーンの飛行など8個の世界記録を樹立。
ベルトラン・ピカール Bertrand Piccard (右)
1958年スイス・ローザンヌ生まれ。祖父は気球飛行家で深海探検家のオーギュスト・ピカール、父は海洋探検家のジャック・ピカール。幼い頃より冒険に親しみ、85年にはハンググライダーでヨーロッパチャンピオン、99年には世界初となる気球での無着陸世界一周飛行を成功させた。2003年、太陽エネルギー飛行機による世界一周を目指す「ソーラーインパルスプロジェクト」を開始する。それらの功績により、フランスの最高勲章であるレジオン・ドヌールや、オリンピック勲章を授与されているほか、社会活動にも力を注いでいる。
2013年のAcross Americaでは出発地のサンフランシスコ-フェニックス間、ダラス-セントルイス間、シンシナティ-ワシントンDC間を飛んだ。
アンドレ・ボルシュベルグ André Borschberg (左)
スイス・チューリッヒ生まれ。スイス連邦工科大学ローザンヌ校機械工学部、ならびにマサチューセッツ工科大学経営学部卒業。スイス陸軍航空学校でパイロット訓練を受けたのち、戦闘機の操縦に約20年携わる。その一方、マッキンゼーで経営コンサルタントとして5年間勤務した経験があり、そのうち1年間は東京で生活を送ったことも。2003年に「ソーラーインパルスプロジェクト」に参加し、現在はパイロット兼ソーラーインパルス社CEOとしてチームを統括している。
2013年のAcross Americaではフェニックス-ダラス間、セントルイス-シンシナティ間、最終フライトのワシントンDC-ニューヨーク間の操縦を担当した。
Solar Impulse 公式サイト
http://www.solarimpulse.com/
2014/12/17
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