パラグライダーと徒歩でいざ進め!
超タフで壮大なアルプス山脈横断レース開催
パラグライダーと徒歩でいざ進め!
超タフで壮大なアルプス山脈横断レース開催
危険がともなうからこその冒険、なのか。それは自分の限界に挑戦する過酷な戦い。そのどこかマゾヒスティックな魅力に引きずり込まれるようにして人は、禁断の一歩を踏み出してしまう。自分の目の前に立ちはだかるものが大きいほど、冒険心は刺激されるのでしょう、きっと。
冒頭から少しばかり大仰になってしまいました。果てることのない人間の冒険心というのは、いやはや、とんで もないことを思いつくものです。これから紹介する競技は、「スポーツ」というどこか楽しげな響きのある言葉とは一線を画します。スポーツというよりアドベ ンチャー。それでいて「競技」というからには、順位まで競おうというのです。
恐らくこのレースの発案者はかなりの酔狂な人物に違いありません。まあ、これに出場しようという人もまた、かなりの酔狂と思われますが……。
その競技とは、「レッドブル・エックス-アルプス(Red Bull X-Alps)」。パラグライダーと自分の足のみで、オーストリアからモナコまで全長850kmのコースを3週間以上かけて移動する過酷なレースが、今年7月に開催されます。
レースは7つのチェックポイントさえ通過すれば、コース選択は自由。とはいえ、チェックポイントになっているのはアイガー(スイス)やモンブラン(フランス)といった有名な山岳地帯。要するに、アルプス山脈横断レースなのです。
基本は、パラグライダーの大会と考えていいのかもしれません。巧みに気流を操れば200kmもの飛行も可能といいますが、一方天候が不安定になれば、飛ぶ ことができず、昼夜を通して歩き続けなければなりません。その際には、残雪、断崖絶壁という道なき道を行くこともあります。安全なコースを選択すれば、距 離のロスが大きくなるからです。
出場選手のレース中の平均睡眠時間は3時間。レース後には10kg以上の体重減。2年前の前回大会には30人が出場し、12人が故障などで途中リタイヤ (失格を含む)。しかも時間制限のルール(トップがゴールしてから48時間後にレースは終了)もあるため、結局完走できたのは、わずかに5人という過酷さ でした。「世界で最もタフで壮大なアドベンチャーレースのひとつ」という謳い文句は、ダテではありません。
2003年の第1回大会以降、隔年で開催され、今年で4回目を迎える「レッドブル・エックス-アルプス」。そこでは恐れ知らずの男たちが、さらにパワーアップした技術、体力、判断力、そして何より溢れんばかりの冒険心を見せてくれるのです。
ちなみに前回の2007年大会で5位に入賞したのは、アジア人として初めて出場した日本の扇澤郁選手。今年の大会にも出場する扇澤選手は、あらためて「Faust Interview」コーナーで取り上げる予定なのでお楽しみに!
Text : Masaki Asada
Photos:(C)Red Bull Photofiles
2009/04/23
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