タイには、世にも珍しいスポーツがあります。その名も「エレファント・ポロ」。ポロはポロでも、なんと馬の代わりにゾウに跨ってプレーをするのです!
18世紀から19世紀ごろ、インドのラージャ(支配者、貴族)たちが始めた由緒正しいスポーツなのですが、陸上に住む哺乳類で最大の動物を、いったいどの ように操り、どのように競技をするというのでしょうか? 体重3トンにもなる巨大なゾウを操るポロだなんて、その背にまたがった自分を想像するだけで、血 がたぎってきませんか?
試合前に行われる出場チームのパレード。タイ北部の民族舞踏パフォーマンスや、試合の無事を祈る儀式なども行われる。
今年3月、それを実現するチャンスがあります。世界エレファント・ポロ協会が主催する『King's Cup Elephant Polo Tournament(キングスカップ・エレファント・ポロ・トーナメント)』という国際試合が、タイ北部のゴールデントライアングルで開催されるので す。この試合は今年で7回目を迎え、ヨーロッパやアジアなど世界各国から10チームが集って優勝を目指すというもの。
1チームには、3頭のゾウと3名のプレーヤーがおり、ゾウ1頭につきプレーヤー1名とゾウ使い1名の合計2名が跨ります。プレーヤーはゾウ使いに動きの指 示をしながら、ボールをマレットで打ちこんでいくのです。ルールは通常のポロと同じで、ゴールにボールを打ち込んだら加点され、得点の高いほうのチームが 勝利。ただし、フィールドが100m×60mなので、ほぼサッカーのピッチと同じ広さで試合が繰り広げられることになります。
動物園などで目にするゾウは、ゆ〜っくりしている印象ですが、本来は大地を揺るがしながら猛然と走ることができる動物。さらにエレファント・ポロに参戦す るゾウは、3年以上の特別な訓練がされており、小回りのきいた動きまでできるのです。巨大なゾウが賢く機敏に、かつ勇壮に走り回る姿は、見た人にしかわか らない迫力と興奮を与えるに違いありません。
そして、ホテル『フォーシーズンズ テントキャンプ ゴールデントライアングル』には、なんと大会期間中、エレファント・ポロを体験できるプランが用意されています。かつては探検家エドモンド・ヒラリーや ザ・ビートルズのリンゴ・スターなどのセレブリティもプレー。彼らも陸棲最大の哺乳類を操ってみたいという、ファウスト魂の持ち主だったのでしょう。
タイではゾウは神聖な動物。試合前やインターバルにお食事タイムもしっかり設けられている。
しかし、このトーナメントの本来の趣旨を忘れてはいけません。
実は、絶滅危惧種に指定されているゾウの保護、そして自然環境保護こそが最大の目的であり、収益金はすべてナショナル・エレファント・インスティチュート へ寄付されるのです。“紳士のスポーツ”と呼ばれるポロは、勝者も敗者も騒ぎ立てることなくお互いの健闘を称えるもの。かつてラージャたちが始めたエレ ファント・ポロも、現代では勝ち負けを争うものではなく、現在は地球上の生きとし生けるすべてのものへの、愛と敬意を払うスポーツとして認知されているの です。
ここ数年は、オーデマ・ピゲ・チームやメルセデス・ベンツ・チームなど、大企業も大会に参加。そう聞いて、われわれFaustA.G.が指をくわえてみて いるわけにはまいりません。ファウスト・エレファントポロ・チームを結成いたしましょう! われこそはというメンバーの方は、ぜひ運営事務局までご一報ください。
地球最高の冒険者〈ファウスト〉たちを讃えよ! サイバードグループ・プレゼンツ「ファウストA.G.アワード 2015」開催概要
バトンが紡いだ未知なる40キロへの挑戦 中川有司 株式会社ユニオンゲートグループ 代表取締役&グループCEO / 株式会社セルツリミテッド 代表取締役
「至上の瞬間は、あらゆる時に訪れる」 G.H.MUMMの静かなる挑戦 ディディエ・マリオッティ G.H.マム セラーマスター
ネクタイを外したときに試される 男のカジュアルスタイルの極意とは ファウストラウンジ第10弾 「男の嗜み 〜ファウスト的 スタイリングの極意〜」