スカイダイビングの経験が浅い参加者は、インストラクターとともにタンデムスタイルで飛ぶこともできる。また、体調なども考慮して、低めの高度5,500mくらいからのダイブも可能。
世界で最も天に近い場所、エベレスト――。エベレスト上空では、神々の領域かと思わずにはいられないほどの激しい乱気流と突風が吹き荒れており、生物が容易に近づける場所ではありません。しかし地球上には、毎年そこを命がけで越える奇跡の渡り鳥がいます。クロヅルとアネハヅルです。2008年1月に公開された映画『アース』でも、その過酷なチャレンジの様子がフィーチャーされ、自然に対する畏怖の念を抱いた方も多いでしょう。
そんなクロヅルやアネハヅルと同様に、自然が猛威を振るうエベレスト上空を“飛んだ”人間がいたのです。「Everest Skydive Adventure 2008」と銘打った、前代未聞の挑戦が繰り広げられたというニュースが舞い込んできたのは10月のこと。世界各地から集まった32名のチャレンジャーたちが、エベレストのさらに上、8,940mの高さからのスカイダイビングに成功。天候や気温にも恵まれ、まさに歴史的快挙が達成されました。
これは、スカイダイビング史上最高度からのダイブ記録であり、着地点シャンボチェ飛行場も、ヒマラヤ山脈中腹の標高3,760mという着地点史上最高レコードをマーク。エベレスト周辺でスカイダイビング自体が行われたのも史上初の試みと、まさに“史上初”のオンパレードです。さらに、通常の3倍の大きさのパラシュートや、酸素ボンベ、氷点下の気温に耐えうるネオプレン製アンダースーツなど、ハイリスクな条件を克服するための念入りな準備も必要不可欠でした。なぜここまでしてこんな命知らずの挑戦を実行したのか、主催企業のひとつである英国冒険旅行会社「High & Wild」のナイジェル・ギルフォード氏はこう説明します。「私はヒマラヤ登山家であり、スカイダイバーでもあります。両方を組み合わせたらきっと素晴らしい体験になると思い、15年前から構想を練り始めました」
参加者も、なんとほとんどが一般人。31歳のIT企業社長や72歳の経営者まで、老若男女、職業もダイブ目的もさまざまです。60歳のアメリカ人弁護士 ルー・ディーゼル氏は「40歳になる息子と参加しました。まだ誰も成しえたことのないことに挑戦することはエキサイティングですから!」と、少年のように 顔を輝かせて語ります。一方、29歳の女性写真家ホリー・バッジさんは、英国とネパールの慈善事業資金を集める目的で参加。「参加費12,675ポンド (約250万円)に見合う価値がありました。たった10分間のフライトでしたが、空からの景色は圧巻で、特にフリーフォール中の1分間にエベレスト頂上が 見えたときは感動しました」
ダイブを始めてからパラシュートを開くまでのフリーフォールは、地球を抱きしめる感覚だという。
人類史上、最初にスカイダイビングを構想したのは、あのレオナルド・ダ・ヴィンチだったといいます。それから約500年の年月を経て、テクノロジーの発達はエベレスト上空をダイブするという大きなアドベンチャーをもたらしてくれました。「High & Wild」社によると、次回のエベレスト・スカイダイビングは2009年3月に決行とのこと。世界最高峰のエベレストを自分の目で見下ろしたい、渡り鳥のように大いなる自然を体感したい……という方は、ぜひFAUST A.G.運営局までご連絡ください。レオナルド・ダ・ヴィンチにも自慢できる、貴重な体験となるのは間違いありません。
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