オークション当日、会場となった青山の「フィアットカフェ」には、多くのゲストが集まり、出品される貴重でユニークなアイテムが一堂に展示されました。実はアイテムはすべて、文化人、著名人、経営者や協力企業など様々な出品者が今回の趣旨に賛同し、震災復興支援のために無償で提供したもの。
例えば「丸山茂樹プロによるサイン入りゴルフクラブ」、「羽生善治名人所蔵　名人の筆による将棋駒盤のセット」、「漫画家・弘兼憲史氏によるサイン入り島耕作原画」など世界に一つしかない希少なものから、「ハンガリー大使館シェフによる出張シェフズディナー券」、「アイランドホテル＆リゾート那須スイートルーム宿泊＆ゴルフプレイ券」などプレミアムなチケット、そして美容クリニックのスペシャルプランや化粧水など女性に嬉しいアイテムまで。魅力的なアイテムの数々はオークションまでのひと時、参加者たちの目を釘付けにしていました。

ワイン片手にオークションスタート
落札金のすべてを
日本赤十字社に寄付

「本日は震災復興支援のためのチャリティオークションに、これほどまでに多くの方々にご参加いただき、誠にありがとうございます」
ボランティアで司会を引き受けてくれたテレビ東京アナウンサー佐々木明子さんの声が会場内に響くと、ほどなくこの日のもうひとつの主役でもあるワインがすべての人の手元に配られました。「マリリンワイン」(エムズワイン)や、赤のスパークリングワイン「ランブルスコ」(ランブルスコジャパン)は、やはりこのチャリティをサポートすべく無償で提供されています。そしてパンツェッタ・ジローラモ氏のビデオメッセージによる「乾杯！」の掛け声のもとに、会場のムードも和やかなものに。その後は、ジャズミュージシャンの竹内晴奈さんによる生演奏が披露され、しばしワイン片手に歓談のひと時を過ごしたのち、司会の佐々木さんからアナウンスが。
オークショニアを務めるNYクリスティーズの元ワインスペシャリスト渡辺順子さんが紹介され、オークションがついにスタートしました。

「『三浦雄一郎氏愛用モデル、サイン入りスキー板＆ビンディングセット』は３万円から、いかがでしょうか？」「無類のワイン好きで知られるファウスト会員様から、1986年のシャトーディケムです！」「コシノジュンコさんの特注“煙のように軽い”スカーフは――」

オークショニアとゲストらの競り合いはときに熱く、驚きや拍手、笑い声が絶え間なく続き、一時間弱があっという間に経過しました。
オークションの合計落札額は648,000円に達し、イベントへの参加費の一部に含まれる寄付も合わせ、この日の日本赤十字への寄付金合計額は739,000円となったのでした。
「少しでも被災地の皆さんの役に立ちたい」という思いから生まれた一夜限りのチャリティイベント。できることなら、会場内を埋め尽くした参加者たちの温かな思いも被災地へ届けと、願わずにはいられません。