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07 ROAD

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Vol.2
ダボス会議「JAPAN NIGHT 2012」で発信
「日本の光」が、混沌とした世界を照らす

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「世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)」期間中の1月26日、日本政府と民間団体共催の「JAPAN NIGHT2012」が行なわれた。「JAPAN NIGHT2012」の企画・プロデュースを手掛けたのは、放送作家でファウストメンバーである、小山薫堂氏(オレンジ・アンド・パートナーズ 代表取締役社長)。同パーティを通して、世界に貢献できる日本の復興力を発信した小山氏のインタビューとともに、この1夜を振り返る。

泥まみれのピアノに再び宿った命

津波で泥まみれになったグランドピアノ。石巻市の楽器店であの日、津波の被害を受けたピアノだ。人々の手によって見事に復元を果たし、ピアニスト辻井伸行氏が美しい旋律を奏で始める。わずか5分弱のショートフィルムは、困難に直面するたび、様々な技術を開発し乗り越えてきた、日本の再生力を力強く打ち出すものだった。

この映像は、「JAPAN NIGHT 2012」で上映されたショートフィルム「光-LIGHTS OF JAPAN」」だ。その夜4度上映され、ラストの回の上映終了後には、自然と拍手が沸きあがったという。これまで「JAPAN NIGHT」で上映された映像に拍手が起こったのは初めてのことで、政府関係者を驚かせた。 「このイベントを楽しみにしてくださる方々に向けて少しでも日本の良さを伝えることが使命だと思いました。おもてなしの価値を損ねることなく、メッセージを打ち出すという絶妙なバランスのもとで開催しなければなりませんでした」と小山氏。なぜショートフィルムでピアノにフォーカスしたのかという問いに、 「映像に使う音楽を探していたときに偶然、被災したピアノのことを知りました。そこで復興力というテーマと重ね合わせて、復元したピアノを世界的に有名な辻井さんに弾いてもらえればと考えました。リハーサルで、辻井さんが曲を弾き始めた瞬間は鳥肌がたちました。このピアノに再び命が宿った瞬間でした」と小山氏は振り返る。

日本の食文化が心をつなぎ、
ひたむきに前進する日本の姿が胸を打つ

写真左から、「ロレオール」伊藤勝康氏、「アル・ケッチャーノ」の奥田政行氏、「UMU」ロンドンの石井義典氏、チューリッヒ「BIMI」の西浜勝氏。

「JAPAN NIGHT」は、ダボス会議期間中、日本の産業や文化をアピールする場所として、経済界のリーダーをはじめとする世界中のVIPを招いて毎年行なわれる。震災後初となる今年は、予想を上回る招待者からのレスポンスがあったり、また前日のダボス会議でスピーチを行なった俳優・渡辺謙氏に注目が集まるなど、非常に期待が高まる中での開催となった。菅直人前首相、緒方貞子氏、竹中平蔵氏や、日本経済界のリーダーなどが一堂に集まり、世界各国のゲスト延べ600人を迎え入れた。

今年のテーマは「光-LIGHTS OF JAPAN」。そして「光」という言葉の裏には、「日本の復興力(レジリエンス)」という意味が込められていた。日本国内の問題だけでなく、世界各国が様々な災害や困難に直面する今を、「日本の復興力(レジリエンス)」で明るく照らそうというものだ。同パーティは、冒頭で紹介した映像のほかに、食、書、インスタレーション、スピーチの5つのコンテンツを通して日本の魅力をアピールした。

「光の料理」と題され、訪れた各国のゲストをもてなしたのは、世界的に有名な日本の料理人たちによる料理の数々。料理を監修したのは、ロンドンの懐石料理「UMU」の石井義典氏、山形県鶴岡市のイタリア料理の「アル・ケッチャーノ」の奥田政行氏、岩手県奥州市のフランス料理「ロレオール」伊藤勝康氏、洋菓子「パティスリー・サダハル・アオキ」の青木貞治氏など錚々たるスターシェフたちだ。彼らのディレクションのもと、チューリッヒの日本料理店「BIMI」が協力し、ヨーロッパのソース文化とはまた違う、素材自体の味を引き出す日本独自の調理法でゲストをうならせた。「食は日本の大切な財産だと改めて実感しました。食ひとつが国のイメージを変えることができるのだと。ゲストからも『これだけのクオリティの高い日本食を遠く離れたダボスで食べられるなんて』と好評でした」。

続々と集まった来場者に供された色とりどりの料理。メニューの中には、東北地方の食材を使ったものも用意された。そして料理とともにふるまわれたのは、日本全国の地酒や焼酎、ワイン、ビールなどだ。

そのほか、女流書家の紫舟さんによる「書×アート」の企画では、書と龍の絵で日本の力強さを表現。来場者の名前を漢字で表現するサービスは行列ができるほどの人気だった。またメディアプロダクションTEAMLABによる映像インスタレーションが会場を彩り、日本を代表する俳優・渡辺謙氏が行なったスピーチに人々は聞き入った。「これまでの日本のイメージが変わった」「過去最高のジャパンナイトだった」などと来場者からの賞賛の声が多数あり、「JAPAN NIGHT 2012」は大成功のうちに幕を閉じた。

ダボス会議同様、堂々たるスピーチで会場を沸かせた俳優・渡辺謙氏。

大好評だった紫舟さんの書のサービスのほか、ライブペインティング形式で龍に色が入れられた。

震災直後からkizuna311プロジェクトをスタートさせ、被災者の人々を絆(kizuna)でつなぐ活動を行なってきた小山氏。今後の復興支援活動の展望を訊いた。「継続が大切だと感じています。物質的な供給というより、被災された方々自身が参加できる場を作ることを中心に、継続的な活動を進めていきたい。被災された方々から募集したメッセージを載せた、kizuna311の『前を向くカレンダー』もその1例です」。食が人々の心をつないだと実感した今回のパーティをヒントに、新たなプロジェクトも進行中という。小山氏の日本そして世界をつなぐ活動に今後も目が離せない。

Data

「JAPAN NIGHT 2012」
開催地:セントラルスポーツホテル・ダボス(スイス)
開催日:2012年1月26日(日本時間1月27日)
主催:ジャパンナイト実行委員会(事務局:総理官邸国際広報室)
企画:オレンジ・アンド・パートナーズ
http://www.orange-p.co.jp/
 

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