自然を守り、共生する
伊勢志摩の突端に佇む“嵐を観る宿”
アメリカ人の現代美術家、ウォルター・デ・マリア氏をご存知でしょうか。彼の代表作に、「ライトニング・フィールド(稲妻の平原)」という作品があります。これは、ニューメキシコの広大な大地に400本のステンレス製ポールを220フィート間隔で建て、そこを訪れたゲストは指定されたロッジに24時間滞在。その壮大な自然の中で、しばし現実の日々を忘れ、太陽の運行や刻々と変化する光の移り変わりを体験するというアート作品です。その上、運が良ければ天地に轟く雷鳴と共に、天空を切り裂く稲妻の、目もくらむような電光を目撃できるというもの。
また、ルレ・エ・シャトーのザ・ウィカニニッシュ・イン「The Wickaninnish Inn」(カナダ)は、”嵐の宿”として悪天候を逆手に自然を観るホテルとしてブレイク。おこもりもよし、嵐の海を歩くもよし。「新たな旅の楽しみ」が味わえると、世界中のラグジュアリートラベラーが注目したのであります。
そして、今回ご紹介する“嵐を観る宿”「御宿 The Earth」は、日本でもこのような自然のアートが体感できる旅荘です。
また、ルレ・エ・シャトーのザ・ウィカニニッシュ・イン「The Wickaninnish Inn」(カナダ)は、”嵐の宿”として悪天候を逆手に自然を観るホテルとしてブレイク。おこもりもよし、嵐の海を歩くもよし。「新たな旅の楽しみ」が味わえると、世界中のラグジュアリートラベラーが注目したのであります。
そして、今回ご紹介する“嵐を観る宿”「御宿 The Earth」は、日本でもこのような自然のアートが体感できる旅荘です。
三重県鳥羽市石鏡町。7月〜10月にかけて太平洋で生まれた台風が日本列島に沿って北上するとき、必ずこの町の鼻先をかすめてゆくといいます。この志摩半島の深い森の中、真っ青な海に向かって突き出した岬の、さらに突端に「御宿 The Earth」はあります。
「台風銀座」と呼ばれるこの海域で、海に落ちる落雷、岬に打ち付ける大波を客室からただじっと眺める宿。そんな斬新なコンセプトを掲げて昨年7月に誕生した「御宿The Earth」です。もちろん嵐だけではなく、青く輝く海と、東から西へ延びる水平線を前に、地球が丸いことを実感できる景勝地として、訪れる人を魅了します。
「宿の保有する敷地54,000 坪のうち、施設のために開発した面積はわずか5%です。生命の危険と隣りあわせで潜る“海女”が、最後の聖地として今なお大切に守る『大木(おんぎ)の浜』を含め、未開発の95%原生林はそのまま次の世代に残したいと思っています」
三重県内に数カ所の旅館を経営する、オーナーの吉川勝也氏はこう語ります。
Co2の排出を極力抑え、生活水は浸透蒸散化法を採用し、生ゴミも破砕機により処理。そこから生まれた肥料で育った作物を料理に使用するなど、“エコ旅館”としての取り組みにも積極的。この宿が提案するのは、未来にこの地球をつないでゆくための空間創りなのです。
肝心の空間はというと、旅館の“おもてなし文化”とホテルスタイルのサービスを融合させ、「宿泊客がもっとも寛げるように」と造られた和モダンスタイル。客室はわずか16室。露天風呂が設えられた客室は、一室ごとにデザインに変化を持たせており、何度訪れても新鮮な驚きが感じられることでしょう。
原生林の中にひっそりと佇む「御宿 The Earth」。“嵐”という自然が生んだ壮大なアートを体感しに出かけてみてはいかがでしょうか。
Co2の排出を極力抑え、生活水は浸透蒸散化法を採用し、生ゴミも破砕機により処理。そこから生まれた肥料で育った作物を料理に使用するなど、“エコ旅館”としての取り組みにも積極的。この宿が提案するのは、未来にこの地球をつないでゆくための空間創りなのです。
肝心の空間はというと、旅館の“おもてなし文化”とホテルスタイルのサービスを融合させ、「宿泊客がもっとも寛げるように」と造られた和モダンスタイル。客室はわずか16室。露天風呂が設えられた客室は、一室ごとにデザインに変化を持たせており、何度訪れても新鮮な驚きが感じられることでしょう。
原生林の中にひっそりと佇む「御宿 The Earth」。“嵐”という自然が生んだ壮大なアートを体感しに出かけてみてはいかがでしょうか。
御宿 The Earth
総客室数:16室 1泊2食付き(1名)¥31,000〜¥50,000/休前日+¥5,000/特別期間+¥10,000 チェックイン 14:00 チェックアウト 11:00 ※自家源泉「龍の栖温泉」を客室露天と大浴場“涛(うねり)”楽しめます。(ナトリウム・カルシウム塩化物泉) 近鉄鳥羽駅より車25分(送迎あり)
三重県鳥羽市石鏡町中ノ山龍の楢
TEL.0599-21-8111
http://www.the-earth.in/
Text:Kana Yokota(YUBUNSHA)
2009/05/28
2009/05/28
SENSE
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