HOME > GARAGE > Audi RS6編 > FAUSTガレージ -Audi RS6編- 連載第2回

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新旧問わず、いくつものクルマを触り、興じ、乗り継いできたファウストの面々。彼らのクルマに対するこだわりや追求は、その好奇心とともに尽きない。歴史 や背景、デザインから技術まで、あますことなく細部まで追い求めていく。そんなファウストたちが、アウディの協力のもと、体験試乗レポートをリレー形式で 紡いでいく新コンテンツ。クルマ誌ではなかなか書けない、私的で、それでいて的確な指摘をファウスト会員ならではの視点で連載していく。今回は、RS6を 1週間ごとに順繰りでファウストが乗り、その体験、体感を語ってもらった。第2回の試乗者は、糸見 バーリン黎氏。

糸見 バーリン 黎氏の場合


Mephisto(以下M):1週間、ずいぶん楽しまれたそうですが、RS6はいかがでしたか?
Faust(以下F):ものすごくいい車でしたよ!自分なりのチェックポイントを色々なシーンで試してたんですが、なんていうか、悪いところがなくて、ツッコめない(笑)。

M:それはそれは(笑)。やっぱりスピードは印象的でしたか?
F:痛快でしたよ!東北道で宇都宮まで行った時に、途中964カレラかなんかが煽ってくるんですよ。ととりあえず僕が譲って、抜いてった後即その後ろにぴたっとついて…不思議だったと思いますよ、向こうも相当スピード出してるのに、「なんで?ステーションワゴンにつけられてるよ」って(笑)。見た目から想像できないポテンシャルを持ってますからねえ。別の日に、友達を隣にのせてストップウォッチ持たせて、直線 0-100 のタイムも測ってみたら4秒切ってました。

M:ロングドライブは快適でしたか?
F:マニュアルモードでは、レッドゾーン近辺でも勝手にシフトチェンジせずにキープしてくれる。これは自分的に重要な部分なので、「ああ、ちゃんとしてるなあ」と思いましたね。最近の車らしくどこから踏んでもトルクがあったし、ターボラグもほとんどないから、ツインターボというよりむしろ大排気量のNAという感覚でしたね。でも、ターボがかかった時にマフラーから聞こえる「バフン!」っていう音は好きだったなあ。あれはいい!あと、クルーズコントロール!これスピードコントロールができるんです。例えば、 100km/hに設定しておいて、ちょっと混んでくると60km/hぐらいまで落としてくれて、また前が空いたらふわっと上げてくれる。加減速がすっごく気持ちいいんですね。普通のクルーズ機能ってけっこうおそるおそるなんですけど、これは前が空いたらグッと出るというセッティングになっていて、素晴らしかったです。

M:都内や一般道を走ってみてどうでしたか?
F:乗りやすかったですよ。同じV10ツインターボエンジンでも、同じVWグループでも(笑)ガヤルドとかディアブロって渋滞は無理ですよね。RS6は渋滞も全く問題なし。非常に上手くチューニングされてるなと感じました。同乗した人もすごく楽だと言ってましたし、スポーツモードですら全然固くないんです。逆に、コンフォートにしても走りには影響が出ない。例えば、免許取りたてのおばちゃんとかが乗っても、違和感なく走れそうですね。女性が乗ってたら相当カッコいいと思いますが、そのかわり、自分が攻めて走ってる時にも「きっとおばちゃんが乗っても同じ位速いんだろうな…」ってちょっと虚しくなるかも(笑)。
 

優等生であるが故の「もどかしさ」


M:とても細かくチェックいただいたようですが、どこか厳しい点を付けた部分はありましたか?
F:とにかくまず本当に楽しかったんですよね、「うおー、これスッゲー!」って(笑)。セッティングとかも細かくいじってみたりしましたし。でも実は、そうやって単純に楽しかったのは最初の3日ぐらいで、少しずつ車に馴染んで車が小さく感じるようになってきた頃から、悶々とし始めてしまったんです。性能が高い分、それを使い切れないストレスというか…「あ、アクセルもっと踏みたいな」となってきちゃうんですね。それで悶々としてしまったというのはありますね(笑)。

M:スピードもパワーももっと行けるのに…、と。
F:そうなんですよ、もどかしいというか(笑)。あと、パワーと言えば、これ5.2Lツインターボで580馬力っておかしくないですか?少なくともロム・チューンだけで700とか800とか行きますよね?例えば、日産32、33、34に積まれてたRB26DETTというエンジンは、2600ccのツインターボで、カタログ数値は280馬力なんですが、ロムを変えただけで400馬力になるんです。単純にその倍は出る。あとヨーロッパでは、アウディの1.8Lターボといえばいろんなチューナーがチューニングエンジンとして使っているもの。ドイツの「yes!」などは260馬力くらい出してますからね。簡単に出るはずなんですよ。

M:もちろん事情があって制限しているんだと思いますが(笑)チューンしてみたいですか?
F:興味はありますね。RS6ってあまりにも正統派。メーカー的もにいろいろあるんでしょうけれど、個人的にはもっととんがった「RS6 コンペティション」モデルとかも作ればいいのにと思います。で、その時は、ぜひグローブボックスの開閉ボタンやらリアゲートの自動開閉とかは削って欲しい…これで何キロ重くなってるんだ?とか、いちいち考えちゃって(笑)。
 

Audiに乗ってAudiを知る


M:では、バーリンさんご自身はRS6を持ちたいと思いますか?
F:うーん、なんていうか、RS6ってものすごく優等生なんですけど「夢のクルマ」じゃないんですよね。これ買うためにお金貯めよう!と思う何かが欲しい(笑)。落ち着いた雰囲気だから「趣味の車」という感じではないし、デイリーユースにするにはスゴすぎる。ワゴンで速いものっていうニーズはあるので、奥さんが子供を学校に送りつつ、週末には峠を攻めつつ、通勤にも使って…というのを一台で全部やりたい人が買うのといいかも。チャイルドシートをつけなきゃならないとなったらいいけど、僕まだ独り身だしね(笑)。結局これはやっぱりドイツで生まれた車で、アウトバーンで230kM/hとか余裕で出して、夏休みには子供たちとスーツケースを3つぐらい積んで家族4人で旅に出るとか、そういうライフスタイルに合う車だと思う。でも僕は、今むしろRS4が欲しいなって思うんですよね〜。

M:RS4に? RS6に乗ってみて、他の車に興味が出てしまったということですか?
F:自分で買うとしたらね。なにしろRS4は右ハンドル、マニュアルで、NAで、たぶんRS6より200〜300キロ軽いんですよ。面白いだろうなってワクワクしますよ。それで1000万円ちょっとだから、RS6 の使い切れない部分が600万円分って感じに思えて…(笑)。あと本当に欲しいのはオールドクワトロのディーゼル。ハンガリーでは…というかヨーロッパではディーゼルが多いし、どこでも行けて速くて足グルマにもなることはやっぱり重要ですよ。元々アウディのTDIエンジンの方がベンツよりいいんだし、アウディはディーゼルでル・マン勝ってるでしょう?あのトルク感はすごいし、日本でも三菱パジェロとかメルセデス320CDIとか売れまくってるし…ディーゼルはぜったい欲しいです。

F:あらら…RS6の影が薄くなってしまいましたか?
M:いえいえ、RS6は本当にいい車です。オーラもあるし、素晴らしいセッティングがなされているし…でも、僕にとっては不便なところがないことが物足りないのかもしれません(笑)。以前乗ってたランチアデルタなんてまっすぐ走らなかったんですよ。ディーラーに「どっか折れてるんじゃない?」って聞いたら「元々そんなもんですよ。よく曲がる車ですから!」なんて言われたりして(笑)。比べるまでもなく、RS6は本当によくできていて、悪いところがないですからねえ。ぜひもう一度乗りたいと思う車です。次はぜひサーキットで乗ってみたいですね。
F:でも、サーキットで乗ったら、欲しくなりますよ〜(笑)
本日はどうもありがとうございました。

Audi RS 6 Avant : 

型式 ABA- 4FBUHS、全長4,930 mm×全幅1,890mm×全高1,475mm、総排気量4,991cc、V型10気筒DOHCツインターボエンジン、最高出力[ネット]426kW(580ps)/6,250-6,700rpm、最大トルク[ネット]650Nm(66.3kgm)/1,500-6,250rpm、フルタイム4WD、電子制御6速ATトランスミッション(ディプトロニック)

 

Back Number

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    2009/07/02
  • 画像
    2009/05/14

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